その一杯のコーヒーに、どれだけの水が使われているかを、私たちは知らない。
水は、蛇口から出てくるものではない。
それは、世界中から“運ばれてくる構造”である。
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水は足りているのか?
地球上の水の約97%は海水であり、人間が利用できる淡水はごくわずかに限られている。
人口増加と気候変動によって、水資源は世界中で逼迫しつつある。
水不足は、未来の話ではない。
すでに、現在進行形で起きている問題である。

見えない水「バーチャルウォーター」
私たちは日々、多くの水を“直接”ではなく“間接的”に消費している。
それが「バーチャルウォーター(仮想水)」という概念だ。
- 牛肉1kgを生産するのに、約15,000リットルの水
- コーヒー1杯には、約140リットルの水
つまり、食べ物とは「水のかたまり」でもある。
そしてそれを輸入しているということは、水そのものを輸入しているのと同じ意味を持つ。

日本という「水を持たない国」
日本は雨が多く、水に恵まれた国だと思われている。
しかし、食料自給率は低く、多くを海外に依存している。
食料を輸入するということは、そこに使われた水を輸入しているということ。
つまり日本は、“見えない水”に大きく依存している国である。
その豊かさは、本当に自立したものなのだろうか。

水は「地政学」になる
水は単なる資源ではなく、国家戦略の中心になりつつある。
- ナイル川を巡る国際的な緊張
- 中東における水資源確保の争い
- 中国の大規模な水移送プロジェクト
水はエネルギーと同じく、国家の存続を左右する要素となっている。

水は「思想」である
水は、ただの資源ではない。
どこで生産し、どこで消費し、どこに依存するのか。
それは、国家の設計そのものだ。
見えない流れが、世界をつくっている。

結び
あなたが今日口にしたその一皿は、
どこの水でできているのか。

