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発酵という日本の知恵─素材を越え、世界をひらく醸造技術

日本の発酵技術を象徴する木桶と麹、微生物の営みを抽象的に表現したビジュアル
日本の発酵技術を象徴する木桶と麹(イメージ)

味噌、醤油、日本酒。日本の発酵文化は「保存技術」を超え、 風土・微生物・人の知恵が交差する高度な技術体系として進化してきた。 いま、その発酵技術が新たな素材と出会い、世界へと広がろうとしている。

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日本の発酵は、なぜ特別なのか

世界各地に発酵食品は存在する。しかし、日本の発酵が特異なのは、 微生物の働きを「制御し、設計する」点にある。 麹菌・酵母・乳酸菌といった微生物を組み合わせ、 香り・酸味・旨味を緻密にコントロールする技術は、 長い年月の中で洗練されてきた。

NEOTERRAIN 奈良県篇でも描いてきたように、 発酵は単なる食品加工技術ではなく、 神事・保存・交易・暮らしと結びついた 「地域の社会システム」そのものだった。

800 大麦〈天盃〉

日本酒技術が切り拓く、新しい発酵の可能性

こうした日本独自の発酵技術を、米以外の素材へ応用する挑戦が始まっている。 京都の発酵集団と福岡の老舗焼酎蔵が共創した 「800 大麦〈天盃〉」は、その象徴的な事例だ。

日本酒造りの技術を基盤に、 100%国産大麦のみを用い、麹で発酵させるという試み。 そこでは、白麹によるクリアな酸味と、 大麦由来の穀物感が共存する、新たな味わいが生まれている。

重要なのは、これが単なる新商品開発ではないという点だ。 日本の発酵技術が持つ「素材横断性」が可視化されたことで、 発酵は再び進化のフェーズに入ったと言える。

異を醸す酒 800(ヤオ)

発酵×地域資源─再解釈されるローカルの価値

近年、原料米不足や気候変動といった課題が、 醸造業界にも影を落としている。 その一方で、発酵技術そのものを 「米専用の技術」から解放することで、 新たな地域資源の活用が可能になった。

大麦、雑穀、芋、果実。 発酵のレンズを通せば、 各地に眠る素材は新たな価値を帯び始める。 これは NEOTERRAIN が追い続けてきた 「地域資源の再編集」という視点とも重なる。

日本酒醸造に受け継がれる発酵の現場

発酵は、文化であり未来技術である

発酵は過去の遺産ではない。 微生物との共生という思想は、 サステナビリティや循環型社会が求められる 現代において、むしろ未来的な技術だ。

日本の発酵技術は、 繊細さと再現性、そして応用力を兼ね備えている。 それは食文化にとどまらず、 観光、地域経済、輸出産業へと波及していく可能性を秘めている。

発酵とは、目に見えない営みを信じ、時間を味方につける技術。 日本が培ってきたこの知恵は、 いま再び、世界と対話を始めている。

素材を越えて広がる日本の発酵技術

参考:PR TIMES 掲載リリース
日本酒技術を応用した純麦酒「800 大麦〈天盃〉」

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