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ドラマ×マーケ×リノベ─顧客起点を“越境”させる設計図

住宅の間取り図にカスタマージャーニー(傾聴→価値→Evidence→信頼)を重ねた編集ビジュアル

デッキ(導入)
住宅リノベを題材にしたドラマが、実は顧客起点マーケティングの教科書だったら?「煽らず・急がず・寄り添う」設計を、D2C、観光、SaaS、公共PRへ“越境”させる。信頼で背中を押す新しいクロージングのつくり方。

住宅の間取り図にカスタマージャーニーの矢印を重ね、顧客起点の流れを可視化したキービジュアル
“生活動線”と“購買動線”を重ねる──顧客起点は現場から立ち上がる

Contents

なぜ今、“顧客起点”を越境させるのか

衝動を煽るCTAは効きづらくなった。情報過多の時代、生活者は“自分の買い方”を学習し、購入直前に「本当に価値があるか」を内省する。だからこそ、信頼で行動変容を促すプロセス設計が鍵になる。この記事は、ドラマに見える「傾聴→価値提示→信頼のクロージング」という構造を、異なる産業へトランスフォームする試みだ。

古典的CTAからの離脱:W/S/E/Vフレーム

現代版ダイレクトの骨子をW/S/E/Vとして整理する。

  • W(Why / 問題提起):なぜ今その顧客に届けるのかを明確化。
  • S(Share / 共有・共感):生活課題の共感と、共に解決へ向かう姿勢を示す。
  • E(Evidence / 根拠):実験データ・調査・実績など“安心の土台”を可視化。
  • V(Value / 付加価値):導入後の“ワクワクする変化”を映像化・言語化して想起。

ポイント:煽らない/急がない/関係を深める。その結果としてLTVが積み上がる。

ケーススタディ:「魔法のリノベ」が示す顧客起点

小梅(営業)は、傾聴生活動線の把握から“真のインサイト”を掘り出し、複数案で未来像(価値)を提示する。クロージングの決め手は、短期煽りではなく「信じる理由(RTB)」の提供だ。対照的に、即決を煽る提案は“顧客に寄り添う軸”を欠き、選ばれない。ここに、信頼駆動のコンバージョンという示唆がある。

まとめ:
序=傾聴・共感 → 破=価値設計・ワクワク → 急=“信頼”で背中を押す。
これは“ドラマの構成”であり“マーケ設計図”でもある。

越境応用:4つの現場実装シナリオ

① D2C(食品・コスメ)

  • Before:限定割引・希少性の煽り中心
  • After:W/S/E/Vで生活の変化シーンを描くUGC設計
  • 実装:お試し→習慣化の2段オンボーディング/開封~使用1週間の行動リマインド台本

② 観光 × まちづくり

  • Before:イベント期の集客バナー乱発
  • After:来訪者の動線(到着→街歩き→滞在)に沿った価値演出
  • 実装:到着前にWhy、商店街でShare、地域データでEvidence、夜の体験でValue──時間軸にW/S/E/Vを割り当て

③ SaaSオンボーディング

  • Before:無料トライアル終了前の値引きCTA
  • After:導入前後の業務フロー比較をEvidence化し、“明日の楽さ”をValueとして可視化
  • 実装:初回ログイン時にパーソナライズされた3タスク完了で“日常が軽くなる”成功体験

④ 公共サービスPR

  • Before:制度紹介と期日告知のみ
  • After:対象者の生活課題をShare、申請後の安心をValueで描写
  • 実装:対象者別のストーリー分岐LP/申請完了後の伴走メッセージ列

チェックリスト(実務者向け)

  1. 顧客の生活動線を現地で歩いたか
  2. “願い/不安/制約”の三層ヒアリングを行ったか
  3. 成果ではなく“変化”の指標を定義したか(Before→After)
  4. W/S/E/Vが各接点に配置されているか
  5. RTBはデータと証言の両輪で示しているか
  6. 価格訴求を最後に回しているか
  7. 2~3案提示で“選ぶ楽しさ”を設計したか
  8. UGC/口コミの生成ポイントを仕込んだか
  9. 離脱点でのメッセージを用意したか
  10. 買わない人にも好意が残る体験になっているか

KPI設計の考え方

  • 一次KPI:傾聴接点の完了率(診断/相談予約/初回タスク)
  • 中間KPI:Evidence閲覧率、比較体験完了率、プラン相談移行率
  • 最終KPI:CV/継続率/推奨意向(NPS)/LTV
  • クオリKPI:UGC発生数、レビューの“生活語彙”比率(例:楽になった、安心した)

まとめ|“背中を押すのは割引ではなく信頼”

感情を煽るより、生活を軽くする。焦らせるより、未来を見せる。顧客が「信じる理由」を自分の言葉で語れるようになったとき、行動は自然と起きる。その設計図が、ここで言うW/S/E/Vである。



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