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地下2メートルから掘り出す、一本5,000円のれんこん─茨城・霞ヶ浦の“食べるアート”
れんこんは、どれも同じ──そう思っていた。だが、茨城・霞ヶ浦にある「野口農園」のれんこんに出会ったとき、その考えは覆された。

一本5,000円。それは、ただ高価な農産物という意味ではない。地下2メートル、泥の中から手作業で丁寧に掘り起こされるその一本には、自然と向き合い、土地の個性を受け止め、手間と愛情を惜しまない作り手の姿が、まるで“作品”のように映し出されている。

野口農園のれんこんは、サクッとした歯ごたえと、ふわりと甘い余韻が特徴だ。食べれば、そこに“物語”があることが分かる。泥をかき分け、一本ずつ収穫されるまでの苦労。気候や水の流れを読み取り、最適なタイミングを見極める観察力。そして、農家としての美学。
これは、野菜というより“自然との共創”と呼びたい。

NEOTERRAINは、そんな一本のれんこんからはじまる、風土と技の物語を追いかけています。次に訪れるべきは、あなたの地元かもしれません。
Youtubeチャンネル「NEOTERRAIN」と連動企画です。動画もチェック!
茨城県篇

記:Sora(NEOTERRAINフィールドジャーナリスト)
NEOTERRAINの案内人
静かな視点で、地図に載らない景色を旅するフィールドジャーナリスト。北の大地の牧場から、南の市場のざわめきまで。
人と社会の営みの中にそっと寄り添い、記憶と問いかけを言葉に残します。
この視点が、あなたの旅の地図になりますように。

