科学で遊び、アートでつくる。
そんな言葉が、単なるキャッチコピーではなく「学びの本質」を指し示す時代に入っている。
2026年2月、埼玉・長瀞で開催されるSTEAM体験キャンプ「不思議のアトリエ」は、 子どもたちに“正解を教える”場ではなく、 「なぜ?」「どうして?」を自分の感覚で確かめる場として設計されている。
NEOTERRAINでも、STEAM教育をテーマにした映像制作を続けてきた。 その背景には、今の社会構造と教育のあり方に対する、強い違和感がある。
STEAM教育とは何か?
STEAM教育とは、 Science(科学)/Technology(技術)/Engineering(工学)/Arts(芸術)/Mathematics(数学) を横断的に捉える学習アプローチだ。
重要なのは、教科を増やすことではない。
世界を「分解して理解し、再構築する力」を育てることにある。
たとえば化学反応を学ぶとき、 公式を覚えるのではなく、色や光、変化そのものを観察する。 そこにアートが加わることで、 理解は「記憶」ではなく「体験」として身体に残る。
STEAM教育は、理系教育でも英才教育でもない。 思考と感性を同時に使うための“編集的な学び”だ。
なぜ今、STEAMなのか?─社会的背景
AI、データ、アルゴリズムが社会の基盤となり、 正解があらかじめ用意されていない課題が増えている。
これからの社会で求められるのは、 「答えを出す力」よりも、 問いを立て、試し、失敗し、組み替える力だ。
しかし従来の教育は、 分野を分け、評価基準を固定し、 「早く正解にたどり着く人」を優先してきた。
STEAM教育は、その前提を静かに覆す。 科学とアート、論理と直感、個人と協働。 分断されてきた要素を、もう一度つなぎ直す試みだからだ。
「不思議のアトリエ」が示す、体験としての学び
長瀞で行われるSTEAM体験キャンプ「不思議のアトリエ」では、 炎色反応、乳化、光の屈折といった科学現象を、 実験と制作を通して体感していく。
ここで重視されているのは、 「うまくできたか」ではない。
なぜそうなったのか?
もし別のやり方をしたらどうなるのか?
子どもたちは、観察し、話し合い、手を動かしながら、 自分なりの仮説を立てていく。 学びは、教室の中ではなく、 体験のプロセスそのものに宿っている。
STEAM教育がひらく未来
STEAM教育が育てるのは、 未来のエンジニアやアーティストだけではない。
不確実な世界の中で、 自分の頭で考え、他者と対話し、社会と関わる力だ。
NEOTERRAINがSTEAM教育を追い続ける理由も、そこにある。 それは教育の話であると同時に、 これからの社会設計そのものの話だからだ。
科学とアートのあいだに立ち、 世界を問い直す。
STEAM教育は、 子どもたちのためだけのものではない。 私たち大人自身が、もう一度学び直すための思想なのかもしれない。
NEOTERRAIN|次のフィールドへ。

